デジタルインセンティブとは|キャンペーン活用事例と注意点を解説

  

キャンペーンなどのプロモーション施策において、手軽に受け取れて、参加ハードルを下げる「景品設計」が求められる時代になってきています。そんな中で注目を集めているのが、「デジタルインセンティブ」です。
 
ポイントやギフト券、電子マネー、デジタルコンテンツなど、オンラインで完結する景品は、企業・参加者双方にとって利便性が高く、SNSとの相性の良さからも採用事例が増加しています。
 
本記事では、デジタルインセンティブの基本から、主な種類、選定するメリットや注意点、そして具体的な活用事例までをわかりやすく解説しております。

 
このような方におすすめ
・SNSキャンペーンで使える景品を探している
・配送不要でコストも手間も抑えられる景品を選びたい
・デジタルインセンティブの活用事例や選定ポイントを知りたい

 

 

\ 【10分で解説】デジタルインセンティブについて動画で知りたい方はこちら /
 

 

デジタルインセンティブとは

 
「デジタルインセンティブ」とは、ポイントやクーポン券・商品引換券など、URLや二次元バーコード発行によるデジタル上のノベルティの総称です。大きく下記の4つに分類されます。
 
種別 具体例 サービス名
電子マネー・デジタル金券 プリペイドカード、図書カード など デジコ、Amazonギフトカード、楽天Edy など
ポイント・ギフトコード 割引クーポン、流通ポイント など Vポイント、楽天ポイント、Pontaポイント など
商品券・景品引換券 カジュアルギフト、株主優待券 など giftee、選べるe-GIFT など
デジタルコンテンツ ebook、ソフトウェア など LINEスタンプ など

出典|デジタルノベルティとは?種類やメリット、活用方法をご紹介

 
現物のノベルティとは異なり、配送料が不要で在庫管理も必要ないため、提供する側の負担が軽減されます。また、ユーザーもスマートフォンで受け取って利用できるため利便性が高く、双方にメリットがあります。
 
デジタルインセンティブを景品に選ぶメリットはこちらで詳しくご説明します。
 
また、キャンペーン景品としてもデジタルインセンティブは需要が高まっています。利用用途が幅広い金券類は、魅力度・採用数ともにランキングの上位を占めており、ターゲットを選ばないジャンルのため、デジタルインセンティブも景品としても魅力度が高いです。
 

 
参考|【2025年最新分析】キャンペーンに関する消費者意識と実態調査レポート
 

デジタルインセンティブの種類

 
では具体的にはどのような種類があるのでしょうか?キャンペーンの景品などでよく利用されているデジタルインセンティブを10個ご紹介します。
 
QUOカードPay
 
■ 特徴
・個人情報の登録や専用アプリが不要で、スマホがあればメール等で届いたURLを開くだけで利用可能
・残高が足りない場合は現金との併用が可能で、最後まで無駄なく使える(一部の加盟店を除く)
・コンビニ、ファッション、家電量販店、ドラッグストア、ファストフード、カフェ、書店など、幅広い業態の店舗で利用可能。(対応店舗は順次拡大中)
・追加費用なしで、オリジナルデザインの設定も可能
 
■ 贈り方
 発行したURLをメールやSNSで送信するだけ
 ⇒専用オンラインストアで額面・数量・券面デザイン・メッセージを指定して注文可能
 
■ 有効期限
発行日を含む最長3年
 
LINEポイント
 
■ 特徴
・LINEのサービスを利用することで獲得できるポイント
・LINEキャンペーンと組み合わせることで、応募から当選通知、景品引換まで、すべてLINE上で完結できる
・「1ポイント=1円」として使用でき、スタンプや着せ替えとの交換やLINE上のサービスに利用可能
 
■ 贈り方
・ポイントコードの利用:必要ポイント数分のPINコードを購入し、ユーザーに配布する
・ポイントコネクトの利用:APIを通じてLINEポイントを直接発行し、キャンペーン実施後に利用したポイントの数を精算する
 
■ 有効期限
最後にポイントを獲得した日から180日後
 
Amazonギフトカード
 
■ 特徴
・Amazon.co.jpで使えるギフトで、コードタイプも存在
・Amazonにて数億種の商品・サービスに利用可能
・全国の幅広い世代に利用されており、汎用性が高い
・タイプ、デザイン、金額などを自由に選べる
 
■ 贈り方
・オンラインで送付:メール、LINE、X、InstagramなどのSNS経由で送信可能(Eメールタイプ / LINEギフトタイプ)
・郵送・配達で送付:カタログタイプ、グリーティングカードタイプ、ボックスタイプなど、物理タイプのラインナップも多数あり
 
■ 有効期限
発行から10年間
 
PayPayギフトカード
 
■ 特徴
・PayPayが発行するコードタイプのギフト
・受け取ったコード入力またはURLタップで、あらかじめ設定された金額をPayPayにチャージ可能
・オフライン(実店舗)&オンライン両方で利用できる加盟店が多い
・額面は1円から設定可能で、少額・高額問わずキャンペーンに応じて柔軟に利用できる
 
■ 贈り方
・シリアル入力型:シールに印字された二次元バーコードを読み込み、キャンペーンページにシリアルコードを入力して応募
・レシート応募型:対象商品購入後、指定ページでマイページ登録し、レシート画像をアップロードして応募
 
■ 有効期限
納品日(発行日)から最大180日まで ※チャージされたPayPay残高自体に有効期限はない
 
デジコ
 
■ 特徴
・人気のポイントや電子マネーなど、6,000種類以上に交換可能なデジタルギフトサービス
・1円単位での金額設定が可能
・発券した分だけの後払い制かつ、即日納品も可能
・ギフト受け取りに専用アプリや会員登録は不要で、URLクリックだけで交換手続き可能
・メッセージやオリジナルカードのカスタマイズが可能
 
■ 贈り方
URLを発行:ギフトURLをメール・LINE・SNS等で送付し、ユーザーはURLにアクセスするだけで交換画面に進める
 
■ 有効期限
最長180日の交換期限あり
 
えらべるPay
 
■ 特徴
・様々なスマホ決済サービスのポイントを自由に選択可能
・ポイント内で複数の商品を組み合わせて交換可能
・専用アプリや会員登録は不要
・ギフト画面にオリジナルデザインのメッセージカードを表示可能
・商品交換状況からユーザーの欲しい商品を可視化できる
 
■ 贈り方
・URLを発行:ギフトURLをメールやSNSで送付し、ユーザーはアクセスして利用可能
・二次元バーコード:アクセス用の二次元バーコードを印刷したカードを送付
 
■ 有効期限
発行日から3か月後の月末まで
 
デジタルギフト
 
■ 特徴
・手数料無料、業界最速対応のえらべるギフトサービス
・専用アプリや会員登録は不要
・管理画面から金額と枚数を選択し、簡単に購入・管理できる
・ギフト画面をオリジナルデザインにカスタマイズ可能
 
■ 贈り方
・管理画面から配信:メール、SMSでの一斉配信や、URLを発行し利用することも可能
・多様な贈り方:キャンペーン機能や自社商品ギフト機能など、プランに応じて対応可能
 
■ 有効期限
有効期限開始日より90日間
 
EJOICAセレクトギフト
 
■ 特徴
・選べる電子マネーギフト
・全国規模で使える電子マネー等20種類をラインナップ
・贈るターゲットにあわせてカスタマイズ可能
 
■ 贈り方
・ギフトIDを送付:EJOICAセレクトギフトIDをメールやSMSなどで送付する
※カード発行サービスも存在
 
■ 有効期限
1年間
 
Gポイントギフト
 
■ 特徴
・電子マネーや共通ポイント、航空マイル、現金など、100種類以上の交換先から自由に選べる電子ギフト
・1円単位で発行可能、発行数も自由に設定可能(1Gポイント=1円相当)
 
■ 贈り方
Gポイントギフトコード(URL)を送付:CSVファイルで納品されるURLを、企画に合った媒体を通じてユーザーへ送付
 
■ 有効期限
最後にGポイントを交換、取得もしくは利用した日より12ヶ月
 
giftee Box
 
■ 特徴
・約1,000類のラインナップの中から好きな商品を自由にえらべる
・金額内で複数の商品と組み合わせて交換可能
・専用アプリや会員登録は不要
・画面上にオリジナルデザインのメッセージカードを表示可能
 
■ 贈り方
・URLを発行:URL発行で送付し、ユーザーはアクセスして利用可能
・二次元バーコード:アクセス用の二次元バーコードを印刷したカードを送付
 
■ 有効期限
発行日の3か月後の月末まで
 

デジタルインセンティブを景品に選定するメリット

 

 
① 配送コスト・運用コストを削減できる
 
デジタルで景品を送付できるため、配送費用や応募ハガキの管理、情報処理などキャンペーン運用にかかるコストを大きく抑えることが出来ます。在庫管理の必要もなく、Wチャンス賞としても導入しやすいのが特長です。
 
② スマートフォンで手軽に利用でき、ユーザーの利便性が高い
 
スマートフォンから簡単に受け取り・利用ができるため、実物景品のような持ち運びの不便さや紛失リスクがありません。キャンペーン参加者にとって手間なくスムーズに景品を受け取れる利便性の高いインセンティブです。
 
③ SNSとの親和性が高い
 
当選がその場で分かり、すぐに受け取れる「インスタントウィン型」の設計にも対応可能です。Xのような拡散性の高いSNSや、Instagramのように視覚的に訴求できるプラットフォームとの相性もよく、キャンペーン全体の参加率向上が期待できます。
 
④ キャンペーン応募数アップにつながる
 
弊社が実施した「キャンペーンに関する消費者意識と実態調査レポート」よりキャンペーン応募の動機として「景品の魅力」は常に上位に挙げられています。前述したようにデジタルインセンティブは景品として消費者からの人気が高く魅力的に映りやすいため、応募数アップにも有効だと考えられます。
 
■オープンキャンペーン
 

 
■クローズドキャンペーン
 
 

デジタルインセンティブを景品に起用する際の注意点

 
デジタルインセンティブを景品にすることで運用側の手間を削減でき、ユーザーの利便性も高まるなどメリットがある一方で、その利便性ゆえに見落としがちな注意点も存在します。以下のポイントを事前に確認したうえで、景品としての採用を検討しましょう。
 

 
① 景品表示法に注意
 
キャンペーンにおける景品の金額や提供条件には、景品表示法の制限があります。たとえば「購入者の中から、抽選で100名様にデジタルインセンティブをプレゼント」のような「一般懸賞」に分類される場合は、下記のようなルールがあるため、あらかじめ法的なチェックを行いましょう。
 

※懸賞による取引価額(=懸賞に係る商品やサービスの価格)
 
関連記事|キャンペーン実施時に気を付けるべき「景品表示法」とは?
 
② 各種SNSの規約に沿った景品選定を
 
InstagramやXなどSNSを活用したキャンペーンでは、各プラットフォームごとの規約やガイドラインに沿った景品設計が必要です。たとえば、Instagramでキャンペーンを実施する場合、「いいね!」や「フォロー」、「コメント」などのアクションの見返りに、現金や現金同等(=デジタルインセンティブなども含む)のものを提供することを禁止されております。SNSの規約は日々更新されているため、不安な方は弊社のようなキャンペーンのプロにお気軽にご相談ください。
 
③ 各種デジタルインセンティブの規約も要確認
 
各インセンティブ提供元が定める利用規約・ガイドラインにも注意が必要です。必ず正式な代理店を経由して発行し、規約に準拠した設計で安全に運用しましょう。

キャンペーンにおけるデジタルインセンティブの活用事例

 
Amazonギフトカード|カルビーポテトチップス連れてこ!キャンペーン
 

 
応募媒体 アプリ
応募条件 商品購入&アプリインストール&写真撮影
景品 Amazonギフトカード5,000円分:200名
コンビニ限定の商品を購入し、アプリをインストール、対象商品に適した方法で折りたたんだパッケージを撮影します。2個以上のスタンプを1口として応募でき、何口でも応募可能という設計です。
 
やや手間のかかる参加フローではありますが、「5,000円分のAmazonギフトカード」という実用性が高く魅力的なデジタルインセンティブを採用することで、参加意欲の向上を図っております。また、配送コストや在庫管理が不要なため、大量当選や今回のような複数回の応募にも柔軟に対応できるというメリットがあります。
 
実物景品のように視覚的に訴求しづらい場合は、キャンペーンページ上に「おでかけジェネレーター」といった参加者の興味を引く体験型コンテンツを設け、キャンペーン自体の魅力を高める工夫も有効です。
 
えらべるPay|The大人の嗜み 「大人の自分磨き時間」セットあたる!キャンペーン
 

 
応募媒体 LINE
応募条件 友だち登録&アンケート回答&商品購入&レシートアップロード
景品 【15ポイントコース】エステサロンチケット:100名
【1ポイントコース】えらべるPay100ポイント:10,000名
LINE公式アカウントを友だち追加し、初回応募時にアンケートへの回答と会員登録を行った上で、対象商品購入のレシートをアップロードするとポイントが付与されます。必要なポイントを貯めると、希望のコースを選んでキャンペーンに応募できます。
 
「大人の自分磨き」をテーマに、メイン景品にはエステサロンの体験を用意。1ポイントで応募できるコースにはえらべるPayを採用し、その場で当落がわかるインスタントウィン形式とすることで、参加ハードルを下げつつ、消費者の即時的な期待感を高めています。さらに、えらべるPayの当選者数を10,000名とすることで「当たりそう」という期待感を与え、より多くの参加を促す設計になっています。
 
QUOカードPay|スーパーカップ×ROF-MAO推し麺キャンペーン
 

 
応募媒体 LINE
応募条件 友だち追加&商品購入&レシートアップロード
景品 【その場で当たる】ROF-MAOオリジナルデザインQUOカードPay 500円分:1000名
【抽選で当たる(A賞)】オリジナルプレミアムカードセット:200名
【抽選で当たる(B賞)】オリジナルアクリルスタンド:300名
【Wチャンス】オリジナルクリアファイル4種セット:1,000名
※コンビニエンスストアでの購入限定 ※外れた方の中から抽選
【必ずもらえる】オリジナルスマホ壁紙
LINEで実施されたVTuberグループとのコラボキャンペーンでは、景品にオリジナルグッズを用意しております。先述の事例と同様に、その場で当たりがわかるインスタントウィン形式のコースに、景品として「QUOカードPay」が選定されています。
 
ポイント系デジタルインセンティブは少し味気ないという場合に採用されているQUOカードPayは、QUOカードの特徴とポイント系デジタルインセンティブの良いとこ取りをした景品です。本キャンペーンでは、デザインをVTuberグループのビジュアルにカスタマイズし、オリジナル性を持たせることで、ファンの参加意欲を高める工夫が施されています。
 
さらに、Wチャンスはコンビニエンスストアでの購入者限定とすることで、特定チャネルでの購買を促進する仕掛けにもなっています。
 
 
デジタルインセンティブは、配送不要・即時受け取り可能・スマホ完結という特徴から、現代のキャンペーン設計に非常に適した景品形態です。
 
一方で、景品表示法やSNS規約などへの正しい理解と遵守が求められる点には注意が必要です。企画の目的やターゲットに合わせて適切なデジタルインセンティブを選定することで、参加率の向上やSNSでの話題化など、マーケティング成果の最大化にもつながります。
 
キャンペーンの成功を左右する重要な要素として、ぜひ戦略的に活用してみてください。
 

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