本記事では、食品業界におけるキャンペーン実施のポイントや成功事例をご紹介いたします。弊社オリジナルキャンペーンデータベースCAM-SAKUから事例を抽出し企画のポイントを解説しておりますので、キャンペーンの実施を検討されている方はぜひ企画のご参考にしていただければと思います。
こんな方におすすめ!
・食品メーカーのキャンペーン事例を探している
・食品メーカーに企画提案の機会がある
・どんな景品が採用されているかが気になる
目次
キャンペーン実施のポイント
本章では、食品メーカーがキャンペーンを実施する際に押さえておきたいポイントを解説します。
ポイント①「体験」を通じて商品の魅力を伝える
▷モニターキャンペーンで実際に商品を使用してもらう
▷SNS投稿と通じて利用シーンやUGC創出を図る
▷商品を活用したレシピ提案やコラボ企画による話題性の創出を図る
また、「家族での利用」「忙しい日の時短ニーズ」「健康への配慮」といった日常生活に寄り添った提案をあわせて行うことで、共感を呼び、購買意欲を高めることができます。
ポイント②応募の簡易性と魅力的な景品設計で応募を促す
■ 景品の魅力度
商品券やデジタルギフトなどの“現金”に近いものに加え、日用品(お米・アイスなど)や、テーマパークチケット・ガジェット類などの“体験性・実用性”のある景品は、幅広い層からの関心を集めやすく、応募意欲を高める要素となります。
■ 応募のしやすさ
LINEを活用した応募設計や、OCR機能(=レシート画像から内容を読み取り、応募情報として活用する技術)による応募手続きの簡素化など、消費者の煩雑な手続きを極力削減することで、応募数の増加が期待できます。
\ レシート応募ならツール活用がおすすめ /
ブランドや商品のファンを育成するための機能を備えているLINEのCRMツールです。
LINEとLターゲットを連携させるとレシート応募キャンペーンやマイレージキャンペーン、インスタントウィンキャンペーンの実施が可能になります。さらにアンケートを基にした属性セグメント配信も可能になり、ユーザー1人1人に対して適切な配信ができるようになります。
\ 友だち数UP!売上UP! /
ポイント③時期やターゲットに応じて設計する
▷春:新生活に伴うお弁当・冷凍食品の需要
▷夏:冷涼感・食欲減退対策・調理の手間を削減する商品の需要
▷秋:食欲の秋を意識した“旬”の食材・健康&美容商品の需要
▷冬:あったかメニューや家族団らんを意識した商品の需要
また、ファミリー層、共働き世帯、シニア層など、ターゲットの生活スタイルやニーズに合わせた設計を行うことで、より強い共感と購買意欲を引き出すことが可能となります。
食品業界におけるキャンペーン設計では、商品の体験価値を伝える工夫、応募しやすい設計、魅力的な景品選定、そして生活者視点に立った訴求軸を的確に押さえることが重要です。ブランドイメージのアップ、購買促進、さらには継続的なファンの獲得にもつながっていきます。
食品業界でよくあるキャンペーンの目的と成功事例
①新商品訴求:話題化と「試してもらう」工夫
事例:ハインツ日本|新商品モニターキャンペーン
/
発売前の #もぐもぐパスタ が
57名様に当たる🍝
新商品モニターキャンペーン✨
\▼応募方法
1⃣@HeinzJapanをフォロー
2⃣投稿をリポスト
※景品到着後、5分程で回答できるアンケート回答必須#海老香る香味野菜のトマトクリーム +新商品がどんな味か想像したコメントを引用すると当選率UP💡 pic.twitter.com/IzbDP4Ewpx— ハインツ日本株式会社 (@HeinzJapan) February 3, 2025
応募条件 | Xフォロー&リポスト&アンケート回答 |
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景品 | 発売前の「もぐもぐパスタ」2箱セット(57名) |
当落にかかわらず「新商品の味を想像してもらう」ことで、ユーザーの購買意欲を高めるとともに、実際に商品が店頭に並んだ際に、キャンペーンに参加した印象で購買に繋げることも期待できます。
また、当選者においては新商品を食べた感想をアンケートに回答してもらう必要があり、ユーザーのリアルな声を即時に集めることができるため、すぐに商品の改善に落とし込める点もモニターキャンペーンのポイントの1つです。
事例:イートアンドフーズ・バイドゥ|Simeji×大阪王将 #ギョーザの日 コラボキャンペーン
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Simeji×大阪王将
#ギョーザの日 コラボキャンペーン
🥟🥟🥟🥟🥟🥟🥟🥟🥟🥟🥟🥟🥟🥟🥟3/8の餃子の日を記念して、抽選で10名様に
大阪王将冷凍食品セットをプレゼント( ੭˙꒳˙)੭🥟Simejiでは水餃子が飛び出る🥟💥… pic.twitter.com/sURXJ6Rdjs
— 大阪王将🥟幸せ発信基地 (@osakaohsho_info) March 7, 2025
応募条件 | X公式アカウントWフォロー&リポスト +大阪王将きせかえデザインを適用したスクショ画像を引用リポストで当選確率アップ |
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景品 | 大阪王将冷凍食品セット(10名) ・大阪王将 羽根つき餃子 2パック ・大阪王将 ぷるもち水餃子2パック ・大阪王将 たれつき肉餃子 2パック ・大阪王将 パラっと旨い直火炒め炒飯 2パック |
本キャンペーンの特徴は、キーボードアプリ「Simeji」のきせかえ機能を活用し、ユーザーが自発的に楽しみながら参加できる点です。単なるフォロー&リポストキャンペーンと比べて、特別感やわくわく感を提供できる設計で、アプリ利用者数の増加および大阪王将の認知度向上、双方にとってメリットのある施策となっております。
なお、ブランドコラボ施策では、Xにおける「Wフォロー&リポスト」の手法がよく採用されています。両社の公式アカウントで同時に告知することで爆発的な拡散が期待できるほか、ターゲット層が近い場合は“温度感の高いユーザー”の囲い込みにもつながります。結果として、双方のフォロワー増加や認知拡大に貢献する施策となりやすく、特に新商品プロモーションや話題づくりに適した手法といえるでしょう。
②既存商品の販売強化:リピート促進・過剰在庫防止
たとえば、複数回来店や複数個購入を促すスタンプラリー施策や購入回数に応じて景品内容が変わるマイレージ施策、商品の使い方や魅力を再認識してもらうレシピ提案施策、消費者の活用アイデアでUGCを創出する投稿型施策など、「なるほど、こんな使い方もあったのか」「楽しい」という新しい気づきやわくわくの再発見が購買行動を促します。
特に、過剰在庫のリスクが高まる時期や競合商品が増えるタイミングでは、既存商品に再注目を集める工夫が求められます。
事例:日清食品チルド|総額1,000万円分山分け 推し麺総選挙キャンペーン
応募条件 | LINE友だち登録&推し麺総選挙に投票&レシートアップロード 【Wチャンス(外れた方限定)】推し麺総選挙1位のブランドに投票 |
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景品 | QUOカードPay ― 30個応募コース:100,000円分(5名) ― 20個応募コース:50,000円分(10名) ― 10個応募コース:20,000円分(50名) ― 5個応募コース:10,000円分(200名) ― 3個応募コース:5,000円分(1,000名) ― 1個応募コース:500円分(2,000名) 【Wチャンス】日清食品チルド詰め合わせ |
本施策の特徴は、シリーズ商品ならではの”ブランド離れ”のリスクに対する工夫です。ラインナップが多いブランドは、「種類が多くて存在を忘れていた」「どんな味があったか思い出せない」という理由からブランド離れのリスクが少なからず存在します。そこで、シリーズ名・商品名を一覧化した投票形式を取り入れることで、消費者に“再発見”の機会を提供し、購入へのきっかけづくりにもつなげています。
また、抽選に外れた人を対象に、1位となったシリーズに投票した消費者にWチャンスを設けています。「高額デジタルインセンティブを狙える+外れても楽しめる」要素と、推しを応援する設計で、ファン心理を刺激しながら購買を促進しています。
事例:ミツカン|お酢しか勝たんグランプリ
/#お酢しか勝たんグランプリ
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お酢アカウントコラボキャンペーン!!
① @kantansu_recipe をフォロー
② #お酢しか勝たんグランプリ をつけて、好きなお酢についてコメントしてこの投稿を引用リポスト
↓↓↓
ミツカンのお酢商品が30名様にあたります! pic.twitter.com/mCtrrurVOu— カンタン酢くんとお酢なかま【公式】 (@kantansu_recipe) April 11, 2025
応募条件 | Xフォロー&指定ハッシュタグ&引用 |
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景品 | 酢箱(30名) — カンタン酢 — カンタン酢トマト — ドレッシングビネガー — 三ツ判山吹 — 特級すし酢 赤酢 醸美仕立て — 特級すし酢 米酢 醸美仕立て — フルーティス RICH 白桃 — すっきりりんご酢 — いいこと酢ソースタイプ — いいこと酢ケチャップタイプ |
応募の必須条件として指定のハッシュタグをつける必要があり、ハッシュタグ投稿を通じてユーザー間で盛り上がる点が最大の特徴です。また、「〇〇しか勝たん」という流行ワードを使用することで、ユーザーの興味を引きやすく、積極的な参加が期待できます。
さらに、お酢好きをターゲットにしていることから、景品にもお酢を選定し、 “酢箱”という魅力的かつインパクトのある造語で参加意欲の向上を図っています。
③ブランド好感度向上:共感・拡散による関係性構築
たとえば、家族で楽しめるコンセプトや健康志向に向けたコンセプトなど、日常に寄り添うテーマを盛り込むことで、購入に対する納得感や満足感が高まります。また、SNS投稿や参加型コンテンツを通じてブランドの世界観や価値観に触れてもらうことは、「単なる商品」から「好きなブランド」への転換を促し、離反防止にもつなげることができます。
事例:タカノフーズ|積立NATTOキャンペーン
応募条件 | WEB&LINEレシートアップロード |
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景品 | 「すごい納豆 S-903」特製純金カード(100名) |
健康は継続的な積み重ねが重要であり、長期間かつ複数回の購入を促すマイレージ施策と組み合わせることで、継続的に商品を購入しやすい仕組みを構築しています。また、景品には特製純金カードを採用しており、積立NISAのような未来への投資をイメージさせる親和性で、健康志向の強化とロイヤルティ向上を図っています。
このように、「売るための仕組み」だけでなく、「選ばれ続ける関係づくりの仕組み」として捉え、キャンペーン設計を行うことで、ブランドの価値向上と持続的な成長が期待できます。
店頭連動型の重要性
さらに、デジタル施策だけでは「最後のひと押し」が難しい場面も多く、リアルな売場との連携が重要となります。メーカーにとっても、キャンペーンは「販促支援」としてバイヤーや流通先に提案する材料になり、「棚確保」「売場演出」「売上向上」の三位一体で活用できる強力な武器となります。
店頭連動キャンペーンを実施する3つの目的
1. 新商品の立ち上げ支援
2. 定番棚・什器で“売れる仕掛け”を提案する
事例:ハナマルキ・ベルク|ハナマルキの液体塩こうじと北海道産玉ねぎで冬のあじわいキャンペーン
応募条件 | ①ベルク(全店対象)でハナマルキ商品1点+北海道産玉ねぎ1点を同時購入 ②店内モニターまたは店内ポスター表示の二次元コードをスキャン ③電話番号入力後、SMSに届いた応募用URLからアンケートに回答しルーレットに参加 ※1回のレシートで最大3回までルーレットにチャレンジ可能 |
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景品 | 【当たり・プラチナ当たり】 A賞:ベルクペイ1,000円相当(40名) B賞:選べるぐるめ550円相当(10名) 【はずれスペシャル】 選べるぐるめ2,000円相当(4名) |
さらに、対象商品に、メーカー商品(ハナマルキ)と流通側商品(北海道産玉ねぎ)をそれぞれ1点ずつ設定している点もポイントです。自社商品の販促に加え、流通企業の売上貢献や、野菜の販売促進・食品ロス削減といった観点でも流通側からの評価が得られやすく、流通企業との関係構築としても優れた施策です。
3. シーズン施策で“盛り上げる”売場を演出
食品メーカーキャンペーンを実施するならパルディアへ!
全国キャンペーンではなく、各流通とのタイアップキャンペーンを行うことで、流通企業への配荷促進と関係性強化を狙って実施いたしました。同時に50企業以上で実施するにあたり、同一のフォーマットを使用することでコストを抑えることができました。また、前回実施時が好評だったこともあり、今回は2度目の実施にいたりました。前回同様、必要な応募ハガキなどの販促物の制作から景品発送までの事務局対応一式を対応いたしました。
売上拡大だけではなく商品の配荷を促進させるというご要望に応じて、全国キャンペーンではなく複数の流通様とのタイアップキャンペーンをご提案いたしました。デザインや事務局をまとめて弊社にお任せいただくことで、費用を抑えながらご要望に応えられる立て付けを考えました。校正の流れを仕組化し、効率的にチェックを行えるような環境を整えました。
こんなお悩みはありませんか?
・SNSでは話題になるが、購買にはなかなか結びつかない
・流通企業と連携したキャンペーンをやってみたいけど、設計が難しい
・初めてのキャンペーン設計で、どこから手を付けていいかわからない
累計10,000件以上の事務局運用実績!パルディアにお任せください!
✓ 問い合わせ対応(応募方法やレシート審査基準に関するサポート …etc)
✓ データ集計・分析(キャンペーン効果の測定 …etc)
✓ 抽選・当選通知(公平な抽選の実施 …etc)
✓ 景品発送(消費者へ確実に景品を届ける手配 …etc)
など、これらのすべての業務をまるっと対応できるのはもちろん、部分的なサポートも柔軟に対応可能です。
上記のようなお悩みや不安をお持ちの方は、ぜひ一度パルディアへご相談ください!
消費者の購買行動を知り尽くしたプロの視点で、キャンペーンの目的に合わせた最適なプランをご提案し、売上につながるキャンペーン設計をサポートします。
まとめ
新商品の話題化、既存商品のリピート促進、ブランドの好感度向上という目的に応じて、体験設計・SNS活用・UGC創出・景品設計・時期やターゲットに応じた設計など、さまざまな視点で効果的なキャンペーンが実施されていることがお分かりいただけたかと思います。また、デジタル施策が進む一方で、購買が行われる現場である“店頭”の存在感や、流通企業との連携強化も依然として重要な成功要因のひとつです。リアルとデジタルを融合させた設計が、キャンペーンの効果を最大化します。
また、CAM-SAKUでは様々な過去キャンペーンのデータを集めておりますので、ぜひチェックしてみてください。
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